ほしぐみ げき「ともだちほしいなおおかみくん」

げんき森に住んでいるオオカミくんは本当はとてもやさしいのですが、森の動物たちは

『オオカミは怖い!』

思っています。オオカミくんは動物たちと遊びたいのですが・・

げんき森にうさぎさん、ぶたささん、きつねさん、たぬきさんがつぎつぎやってきました。そのたびに、隠れているのがオオカミだとは知らないで、「一緒に遊ぼう!」と誘います。オオカミくんは出ていっていいものかどうか、ちょっと戸惑い気味。だって「本当はオオカミ」とわかってしまうと、怖がって遊んでくれないかもしれないからです。

隠れているオオカミくんとやり取りしているうちに、「おおきなお耳におおきなおはな、大きなしっぽに、茶色いからだ・・」「もしかしてきみはオオカミくん??」と気づいた動物さんたち。そのとたん、「オオカミくん」という声を聞いて「やっほ~~」と飛び出してきたオオカミくん。

動物たちは驚いて倒れてしまいました。

「頭が痛い」「のどが渇いて目が回る」「足が折れちゃったみたい」とオオカミ怖さにとっさに言ってしまう動物たち。

それとは知らずにオオカミくんは「手当をしなくっちゃ、」と思ったのか急いで森に入っていきました。

オオカミくんがいなくなったとたん、動物さんたちは「怖かったね~」と口々に言います。この隙に逃げ出そうとしましたがその矢先、オオカミくんが「おーい、みんな~大丈夫かい??」と戻ってきました。よく見ると森から集めてきたヤツデの葉っぱ、谷川の水、丸太などを抱えています。

頭が痛いうさぎさんにはヤツデの葉っぱのうちわでかぜを送り、「どう?気持ちいい?」 のどが渇いて目が回ったブタさんには 「おいしい谷川の水だよ、たっぷりお飲み。」足が折れちゃったたぬきさんには丸太とロープ。のこぎりで 程よい長さに切って、たぬきさんの足の添え木にしながら「これで押さえておけば大丈夫だよ」「どう?楽になった?」などなど とても親切にかいがいしくお手当てにしてくれるオオカミくんでした。オオカミくんは疲れて草のところで一休み。

オオカミくんがその場を離れたので、動物さんたちは思ったことを話し合います。汗びっしょりで看病してくれたオオカミくん。「もしかしてこのオオカミくんは優しいのかもしれない」と気が付いた動物さんたちでした。

その会話を聞いていたオオカミくん、「おいら、怖いオオカミではないよ」「おおかみだって、おおかみだって友だちがほしいんだよ」大泣きしてしまいました。

そんなオオカミくんをみて、「きみのことよく知らないのに、かってに怖いって決めつけちゃってごめんね」「病気の真似なんかしてごめんなさい」みんなは謝ります。そして「一緒にあそぼう」と誘います。

こうしてオオカミくんは、動物さんたちとお友だちになりました。オオカミくんが仲間になったその時、空に大きなにじが出ているのに気が付きます。

「そうだ!みんなで『にじ』の歌を歌おう!!」

おおかみくんもお友だちになったしるしにおそろいのベストを着て、一緒に『にじ』の歌を歌いました。子どもたちの歌声が一つになり、保育園のホールに響き渡りました。

このお話は さくらともこ 『ともだちほしいなおおかみくん』をもとにしていますが、ほしぐみの子どもたちの生活体験の中から自分たちで考えたセリフも入れています。「いっしょにあそぼうよ」というのもその一つです。特に「見た目ではわからないけど、本当は仲良くなりたいのでは?」「見た目だけで悪いと判断しない」などという視点をお友だちとの関わりの中から身につけていった子どもたち。担任の先生もそのようなほしぐみの成長の様子から、この劇を選びました。

子どもたちは伸び伸びと、気持ちを込めてセリフを言うことができて、とてもまとまりのある劇となりました。

先入観だけで判断しない。理解することで分かり合える、解決策が見えてくる、さらに仲良くなれる。そんなほしぐみさんが自ら学んだことをこの劇を通して表現し、さらに成長してくれたことを本当にうれしく思いました。

そのあと、「北風小僧の寒太郎」の曲を合奏しました。